ミノキシジル外用薬は、ドラッグストアでも購入できる手軽さから、AGA治療の第一歩として試す方が多い薬です。しかし、「説明書通りに半年以上使っているのに、全く効果がない」と、がっかりしている人もいるでしょう。ミノキシジル外用薬で効果が出ない場合、どのような原因が考えられ、次にどんな手を打つべきなのでしょうか。まず考えられる原因は、「使い方が間違っている」可能性です。ミノキシジルは、髪ではなく「頭皮」に塗布する薬です。髪の毛にばかり付着して、肝心の頭皮に届いていなければ、効果は期待できません。また、1日2回という用法を守らず、不規則な使用になっている場合も同様です。次に、ミノキシジルの「濃度」が合っていない可能性です。市販薬には濃度1%や5%のものがありますが、AGAの進行度によっては、5%でも効果が不十分な場合があります。また、そもそもミノキシジルは「守り」の役割、つまりAGAの進行を止める作用はありません。抜け毛の原因であるDHTが生成され続けている状態では、せっかくミノキシジルで発毛を促しても、すぐに抜けてしまうという「いたちごっこ」に陥ってしまいます。では、次の一手はどうすべきか。最も有効なのは、「守りの治療薬との併用」です。皮膚科やAGA専門クリニックを受診し、医師の診断のもとで、フィナステリドやデュタステリドといった内服薬の処方を受けます。これらの薬で抜け毛の原因を根本からブロックしつつ、ミノキシジル外用薬で発毛を促進する。この「攻守一体」の治療こそが、AGA治療の王道であり、最も効果が期待できる方法です。ミノキシジル外用薬単独で効果がないからといって、AGA治療そのものを諦める必要はありません。それはまだ、本格的な治療のスタートラインに立っていないだけなのです。専門医の力を借り、戦略的な治療へとステップアップすることが、現状を打破するための鍵となります。
ミノキシジル外用薬が効果ない人のための次の一手